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【 2018年5月読書会①:内容と感想 】

 5月の定例読書会です。今回はシルバーバーチの教え上巻の9章『キリスト教の人工的教義の間違い』から学びました。

前回に続いて地上世界の既成宗教について、その中でもキリスト教について霊的事実に基づいた厳しい批判の内容です。私個人はシルバーバーチの語る霊的真理は霊的事実だと信じますし、様々な視点から評価して素晴らしいものだと確信していますが、シルバーバーチ自ら述べているように、個々人それぞれの理性を最大限に用いてシルバーバーチの語る霊的真理と既成宗教を比べ評価をしてもらえたらと思っています。そのうえで、出来るだけ多くの人が共に霊的真理を学び実践普及する仲間になってほしいと考えています。

以下、抜粋と感想です。


『 抜粋 』
イエスは自然法則に反するようなことは一度もしていません。そもそもイエスが地上界へ降りてきたのは、大霊の摂理を実行するためでした。イエスのすべての行為、すべての教えは、大霊の摂理の一部でした。イエス自身こう述べているではありませんか――「こうしたことのすべては、あなた方にもできるし、あなた方はもっと大きなこともできるようになる」と。
イエスを、大霊の子供たちが近づけない天界のはるか高い位置に持ち上げるなら、せっかく彼が地上へ降誕した使命は台なしになってしまいます。なぜならイエスの地上人生の究極の目的は、「地上の人間も内在する大霊を人生の中で顕現させるなら、これほどのことが可能なのだ」ということを証明するところにあったからです。 144ページ13行~145ページ7行

『 感想 』
キリスト教ではイエスを神と考えています。私が尊敬しているある牧師さんを車でお送りしている時に『人間はイエスの生き方を見習うべきなのではないでしょうか?』と質問したことがあります。答えは『いや、イエスは神だから見習うことは出来ない。』と述べられていました。ある教会での礼拝では『キリスト・神を信仰するからその御力によって人間が変えられる。生きている間は神を信仰することで神による人間の精神的成長の作業が常に続く。』との意味合いの言葉も述べられていました。
人間が自ら奉仕と霊的成長への挑戦をするときに、神の使途として霊界の霊達から援助があることは事実ですが、精神的霊的成長と成功、失敗と退歩も本人の責任だからこそ本当の学び成長になるのだと思います。
どんなに素晴らしい奉仕と人間性を備えていても、自らの努力で得たのだと知らずに神を信仰し縋ることによって神がなし得た御業だと考えてしまうと、人間が哀れなものになるような気がしてなりません。
私のこうした考えは全てシルバーバーチを読んで受けた影響と断言できますが、自らの理性と判断によって受け入れ、今は自身の考えだということも断言できます。
やっぱり最後は個々人の判断ですが、私はイエスを偉大な人格を備えた一人の人間として、その生き方を可能な限り理解し、見習っていきたいと思います。


『 抜粋 』
魂は洗礼によって何の影響も受けません。あなたの魂を進化させる力を持った人間はいません。魂の進化は、地上での生活を通して、あなた方自身が達成していくものなのです。自分の行為が生み出す結果を、他人が取り除くことはできません。自分で償い、自分で報いを受けることによって成就していくものなのです。
〝聖人〟と洗礼とは何の関係もありません。日常生活の中で、可能なかぎり完全に近い行いをすることによって大霊を顕現させ、少しでも多く神性を発揮しようとする人が〝聖人〟なのです。   146ページ7~13行

『 感想 』
シルバーバーチは『何を信じているかよりも何をしているかが大切』だと別のところで述べています。知識と信仰があっても、愛と奉仕の心がないのならそれは自己満足や利己主義になるのだと思います。
上で書きました牧師の先生は、若いころから無茶ともいえる教会組織の改革をして、異端ともいえる存在ですが、奉仕と信仰の心で多くの人から慕われています。
同じクリスチャンで、洗礼を受け同じ教会に通い、同じ牧師から学んでもそれぞれの人生模様や人間性は千差万別です。それはどの宗教を信仰していても、私のように霊的真理を信じていてもそうだと思います。
それぞれが霊的な背景を背負って地上人生を送り、その背景と霊的成熟度性が人格として表れるのが人間だと思います。
与えられた条件の中で、個々人が可能な限りの愛と奉仕の思いを形にすることが人生を素晴らしいものにしていくのだと思います。


『 抜粋 』
地上人類が新しい法則を発見したといっても、それは性能のよい器機の発明によって、それまで知らなかった宇宙の生命活動の一端を知ったというだけで、人間が新しいものを創造したというわけではありません。もともと存在していたものを見つけ出したにすぎません。あなた方が何かを創造するということは不可能です。すでに存在している被造物の一部を発見することしかできません。また、大霊の法則に反して何かが発生することもあり得ません。人間がその存在を知ると知らないとに関係なく、大霊の法則のすべては、ずっと存在しているのです。   148ページ13行~149ページ6行
『 補足抜粋 』

(七)───人類の福祉の促進のために霊界の科学者が地上の科学者にインスピレーションを送ることはあるのでしょうか。
 「あえて断言しますが、地上世界にとっての恵み、発明・発見の類のほとんど全部が霊界に発しております。人間の精神は霊界のより大きな精神が新たな恵みをもたらすために使用する受け皿のようなものです。しかしその分量にも限度があることを忘れないでください。残念ながら人間の霊的成長と理解力の不足のために、せっかくのインスピレーションが悪用されているケースが多いのです。科学的技術が建設のためでなく破壊の為に使用され、人類にとっての恩恵でなくなっているのです」
(八)───そちらからのインスピレーションの中には悪魔的発明もあるのでしょう?
 「あります。霊界は善人ばかりの世界ではありません。きわめて地上とよく似た自然な世界です。地上世界から性質(たち)の悪い人間を送り込むことをやめてくれないかぎり、私たちはどうしようもありません。私たちが地上の諸悪を無くそうとするのはそのためです。こちらへ来た時にちゃんと備えができているように、待ち受ける仕事にすぐ対処できるように、地上生活で個性をしっかりと築いておく必要性を説くのはそのためです」    シルバーバーチの霊訓5巻 236ページ1行~237ページ2行
『 感想 』
上のシルバーバーチの述べることを私は事実だと信じますし賛同します。霊的真理の普及によって物理化学や工業発明の分野でも、更なる進歩とより良い社会の実現へと繋がるのだと信じます。同時に低級な思想に侵された発明の危険性も霊的事実として存在します。物理化学や工業分野の真の発展の為にも私自身の霊的真理への理解と体得を深め、よりよい読書会が出来るように努力をしていきます。


『 抜粋 』
物質界というものが出現して以来、多くの大霊の使徒が地上界へ降誕して啓示をもたらしてきました。それは当然、その時代の言葉で語られました。啓示の内容はその時代の必要性や、その国の事情に応じたものであり、人々の精神的・霊的な発達程度に合わせたものでした。要するにその啓示の意味が 理解されやすい形で――レベルが高すぎて手が届かないことにならないようにとの配慮のもとに――与えられました。
一方、進化のプロセスはどこまでも続いていきます。地上人類が成長し進化すれば、それに相応しい新たな指導者、新たな預言者、新たな霊能者が派遣され、その時代が必要とするビジョン、理想、預言、メッセージ、インスピレーション、真理等が授けられます。啓示には終わりというものがありません。なぜなら大霊は完全無欠の存在だからです。
新たな啓示は古い啓示と一貫しており、矛盾していません。今私たちが説いている真理は、ナザレのイエスによって説かれた真理を否定するものではありません。イエスも、モーセの説いた真理を否定してはいません。そして私たちのあとに現れるであろう次代の指導者も、今私たちが説いている真理を否定することはありません。
しかし明日の大霊の子らは、今日の子らよりも一段と高い進化の段階にいますから、彼らに明かされる真理は、今あなた方に説かれている真理よりも一段と進歩的なものになります。   150ページ1行~151ページ1行

『 感想 』
シルバーバーチは神(大霊)を完全な愛と知性を備えた存在で、神の作られた霊的法則はこの世(物質世界)からあの世(死後の世界)までを切れ目なく支配する完璧な法則だと述べています。
原因と結果(因果律)の法則を始め、全ての分野・場面において間違うことのない、完全に公平で完璧な法則が神の愛のもとに人間を包み込んでいると述べています。
人類全体の理解力が深まるに伴い、降ろされる啓示も以前より進歩した内容になるのですが、その道のりはずっと続いていくのだと考えています。
言葉ではこのように理解し信じていますが、私も未熟で人間性の形成においてもまだまだ学び乗り越え体得しなければならない課題が沢山あります。でも、この原点に立ち返ることが出来る事はやはりありがたいことだと思いました。


『 抜粋 』
(クリスチャンだけでなく)いかなる人間も大霊から切り離されることはありませんし、大霊が人間 から切り離されることもありません。いかに重い罪を犯した人間であっても、それによって大霊から切り離されることは絶対にありません。人間と大霊とを結んでいる絆は永遠に断ち切ることができないものであり、大霊との関係が失われてしまうようなことは決してないのです。   151ページ9~13行

『 感想 』
思想宗教に関係なく人間は神の分霊(分け御霊)であり、絶対に切れることのない霊的絆で神と結ばれています。その事実と、神の愛によって作られた現世から死後の世界までを切れ目なく包み込む霊的法則を多くの人に知ってほしいと心から思います。私自身の霊的奉仕と成長を通して読書会をより良いものにし、霊的真理を伝えていきたいと思います。


『 抜粋 』
あなた方は霊であるからこそ、墓場を越えて火葬の炎の向こうまで生き続けるのです。物質界にも霊界にも、内部に秘められた神性を破滅させることができるものはありません。人間の内部の神性は、誕生とともに大霊から授かった最も重要な贈り物なのです。   153ページ1~3行

『 感想 』
人間は生まれながらにして神から神性を授けられています。私も自らの神性をより発露できるように努力し、自身の接する全ての人に神性を見出し、その人々が霊的成長へ向えるような接し方が出来るようになりたいと思います。厳しさ、優しさ、寛容さ、非情さなど神の愛の表れは様々ですが、それを可能な限り理解し、霊界の末端の道具としての働きを全うできるよう努力します。


『 抜粋 』
■キリスト教の「贖罪」の教義の根本にあるのは、それが本質的に神の御業であり、神がキリストの調停によって人類と和解したとの確信である。

これは、嫉妬と怒りに燃えた神をなだめすかすために、最愛の子を血の犠牲にしなければならなかったという、あの古くからの贖罪説の焼き直しでしょうか。大霊は怒りっぽい人間より、もっと残酷で無慈悲だとでも言うのでしょうか。我が子と和解するのに血の犠牲を要求するとでも言うのでしょうか。大霊とイエスをこれほど哀れな存在に貶める説はありません。
イエスみずからが愛と慈悲と優しさに満ちた〝父〟のごとき存在と説いた大霊のご機嫌を取るために、なぜ血を流さなくてはならないのでしょうか。地上の人間は一人の例外もなく、自分の努力で人格を形成し、自分の努力で霊的進化を達成するために地上界へ来ているのです。
もし、あなた方が利己的な生き方を選ぶなら、それなりの代償を払わなくてはなりません。人のために役立つ道を選ぶなら、人間性の発達という形で報われます。摂理の働きによってそのようになっているのであり、いかに偉大な指導者といえども、その働きを変えることはできません。   154ページ4行~155ページ4行

『 感想 』
シルバーバーチはキリスト教の間違った神への概念によって血の犠牲を伴う残虐な行為が行われたことを批判しています。私は神は完全な愛と知性の存在であり、その愛と知性のもとに霊的法則が作られ全ての世界と全ての存在を包み込んでいるのだと信じます。
人間が神に対して勝手な概念を作り上げても、神の存在と法則には何の影響もありませんし、法則に従ってそれ相応の結果が現れるのです。
神の存在は究極の愛と無私の奉仕だともいえると思いますし、大自然のあり方に思いを馳せるとその一端を垣間見ることが出来ます。季節の移り変わりや様々な自然現象からインスピレーションを与えられ、苦難を乗り越えたり素晴らしい文学や芸術に結びついた例は数えきれないほどあります。
少しそれるようですが、農業でも自然から与えられた草木の堆肥を使い畑の地力を回復させることで、高額な設備投資や大量の有機肥料・化学肥料や沢山の労働力を使わなくても栄養価の高い作物が作れることが解ってきました。
様々な植物性素材に秘められた素晴らしい薬効も少しづつ明らかになってきていますし、これからも沢山の発見がされる分野だと言われています。
自然本来の力を発揮させることが出来れば現代の人間にはまだ理解できていない自然の力を最大限に生かすことが出来るのだと思います。神はすでにそれを用意されていて、あとは人間がどれだけ自然と調和し、その可能性を見出すことができるかだと思います。
自然から与えられる作物や農業の進歩を通しても、神の愛の一端を見れると思いますがいかがでしょうか、、、
私自身も神の法則にならって、可能な限り物心共にひたすら与えるだけの無私の愛と奉仕を目指していきます、、、出来なくてもいいんです。目標を定め目指すことで、ささやかな進歩を喜び、絶対にあきらめないで目指し挑戦し続けることが大切だと思います。このような素晴らしい目標を与えて頂いたことに感謝です。