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【 2024年9月:内容と感想 】

9月の読書会です。今回はスピリチュアリズムの思想体系Ⅰの人生観の後半部分から学びました。

⑶スピリチュアリズム初期の人生観・・・霊魂説に基づく人生観(初歩の霊的人生観)

 ◎霊魂説とは 
●人間は死後も霊魂として生き続ける。
●死後の世界霊界が存在する。
●死後の世界に進む霊は、地上人に働きかけることができる。通信を送ることができる。

 ◎スピリチュアリズム初期の人生観(霊魂説に基づく人生観) 
①人生は、死によって終わるのではない。死後も人生は続いていく。
②モノやお金、地位や名声は、死とともに全て消滅する。
③物質的な利益の追求だけに人生を費やす人は、霊界では幸福になれない。

スピリチュアリズム運動はイエスが全てを指揮する霊界の霊団によってなされていますが、地上への展開は段階を踏んで行われました。物理現象を中心とした心霊現象からスピリチュアリズム運動は展開しました。そうした働きかけによりスピリチュアリズム初期の人生観(霊魂説に基づく人生観)が地上に確立することになりました。霊魂説によって人間は死後も霊魂として生き続けるということ、死後の世界霊界が存在するということ、死後の世界に住む霊は、地上人に働きかけることができるという事実が示されました。本格的な霊開通信の準備として地上に確立した霊魂説では、それまでの宗教や思想では信じたくても確信が持てなかった霊的事実を土台としたスピリチュアリズム初期の人生観を地上にもたらすことになりました。人生は、死によって終わるのではない。死後も人生は続いていく。モノやお金、地位や名声は、死とともに全て消滅する。物質的な利益の追求だけに人生を費やす人は、霊界では幸福になれない。ということです。そこから段階を踏んで世界三大霊訓であるシルバーバーチの『霊訓』・モーゼスの『霊訓』・アラン・カルデックの『霊の書』へとつながり、その中でもシルバーバーチの霊訓により最高の人生観が示されることになりました。



⑷シルバーバーチの人生観・・・霊的価値観に基づく人生観(霊的人生観)

 ①地上人生は、一時的な仮の人生 

物質界での生活は、永遠の人生におけるほんの束の間の時にすぎません。
 シルバーバーチの教え 


大切なのは、人間は永遠なる魂であり、地上生活はその永遠の巡礼の旅路のほんの短い、しかしなくてはならない一部なのだという事実を知ることです。
 Guidance from Silver Birch 


スピリチュアリズム運動が地上に展開するまでの人類は、物質的価値観・地上的価値観宗教や思想による価値観を頼りとして、地上人生を歩んできました。地上的価値観・物質的価値観ではモノや金銭に価値を認め、死とともにすべては失われると考えます。結果として、モノ・お金・地上的な名声・権力などを手にすることに価値を置くようになります。いずれは確実に消滅するものを追い求める人生になるのです。既存の宗教は宗教ではあっても霊的無知を土台とした間違った宗教です。霊的無知を土台とした既存の宗教では、それぞれに死後の世界を説いても、それは、霊的事実から外れた空想の世界、都合よく作られた捏造の世界です。死後世界の事実を知らない既存の宗教では、唯物主義を完全に克服することはできないのです。多くの宗教が宗教の使命を果たせず、唯物主義に飲み込まれ堕落しているのが事実だと私は考えます。インターネットや様々な報道で、宗教の実態が明るみになっています。既存の宗教は、それぞれが死後の世界(空想や作り話)を説いても、メインは地上人生であり、死後の人生は付け足しにすぎないと考えます。それでは、唯物主義・地上的価値観を克服することさえできないのです。衰退の道をたどる運命なのです。

シルバーバーチの霊訓が降ろされ、地上人生に関しての事実が示されることになりました。人生は永遠に続くということ、永遠の人生から眺めた時、地上人生は束の間の時に過ぎないというのです。衝撃的ですが、霊的事実に照らしたときそれが真実なのです。永遠の人生の中のひと時に過ぎない地上人生ですが、永遠の人生おいて必要不可欠な一部を占めている地上人生の霊的意義までもシルバーバーチは示してくれました。


 ②地上人生は、霊界人生のための準備期間 

地上人生のすべての目的は、地上を去ったあとに待ち受ける次の段階の生活に備えて、それに必要な人間性と霊的成長と能力を身につけることです。
 (The Spirit Speaks) 


人生のすべての目的は、地上においても霊界においても、霊性を発達させることにあります。物質世界に誕生してくるのは、そのためです。目的にかなった地上生活を送れば霊性が発達し、次の段階(死後の生活)に向けての準備が整います。そしてその時点で、死を迎えることになります。
 (The Spirit Speaks) 


地上人生は霊界人生のための準備の場所だとシルバーバーチは述べています。霊界は際限のない利他と奉仕の世界、利他と奉仕に染まった美しい世界です。利己的な人間(霊)は霊界に入ることはできないのです。そうした人間(霊)は幽界どまりか地縛霊かのどちらかしかないことになります。地球に生きる私たち人類は、神性・霊的意識を発露する努力と奉仕の人生を歩むことで霊的成長をなし、肉体の死後に訪れる霊界人生への準備が整うことになります。

地球では霊的成長のための最高の指針がすでに示されています。それは、霊的真理に基づく霊主肉従・利他愛の実践・苦しみの甘受です。シルバーバーチの霊訓により最高の霊的真理が降ろされ、イエスの下で働く普及会によって体系化がなされたことで、霊主肉従・利他愛の実践・苦しみの甘受という指針が示されました。現代は、霊的価値のある地上人生を歩むための明確な指針が示された時代です。


 ③地上人生で最も価値があるものは、霊的成長(霊的成長至上主義) 

本当の価値の尺度は、霊的成長度です。霊的成長は、日常生活における言動や行為によって自ら達成していくものであり、それがすべてなのです。お金で徳は買えません。お金で霊的成長は買えません。お金で霊格を高めることはできないのです。
 (The Seed of Truth) 


霊的成長は、日常生活における言動や行為によって自ら達成していくものであり、それがすべてなのです。とシルバーバーチは述べています。この言葉にすべてが凝縮されています。シルバーバーチは別のところでも述べています。

魂がその深奥にあるもの、最高のものを発揮するには、さまざまな体験を必要とするからです。魂は永遠の存在であり、それまでの思念の一つ一つの結果、口にした言葉の一つ一つの結果、行為一つ一つの結果をたずさえており、結局今のあなたはあなた自身がこしらえた――一秒ごとに、一分ごとに、一時間ごとに、一日ごとに、一週間ごとに、一カ月ごとに、一年ごとに築いてきたことになるのです。自我の成長は自分で達成するのです。そして、行う行為の総決算があなたの現在の進化の程度を決めるのです。自分以外の誰にもそれはできないのです。
 スピリチュアリズムによる霊性進化の道しるべ2章 神はときには荒れ狂う嵐のごとく 


霊的成長・真の救いへの道は困難な道のりです。霊的真理を知ったということは、どこまでもスタートラインに過ぎないということです。日々の霊的努力の人生を通して、霊的真理への実践と信仰を深めること以外に道はないのです。


 ④霊的成長を達成することが正しい地上人生。 

人間には大霊の分霊が宿っていますが、同時に動物的進化の名残も留めています。人間の進化向上は、動物性を抑え、神性を発揮することによってなされるものなのです。
 シルバーバーチの教え 下 
         

自分を忘れ、人を思いやる生活を送れば、霊性が発達します。そういうように摂理ができ上がっているのであり、そこに例外はありません。
 シルバーバーチの教え 上 


奉仕、奉仕、奉仕です。いつどこにいても、自分ができる奉仕を心がけることです。自分を忘れるのです。ちっぽけな自分の殻を破り、唯物的な考えから生じる利己心を克服するように努力しなさい。授かった能力を最大限に発揮して、人のために役立てるのです。
 A Voice in the Wilderness 
 

苦難にぐちをこぼしてはいけません。苦難こそ魂の肥やしです。苦難の最中にある時は、それをありがたいものとは思えないかもしれません。しかし、あとで振り返ったとき、苦難の体験があなたの魂の目を開かせる良い機会となったことを、神に感謝することでしょう。
 Guidance from Silver Birch 


霊的成長を達成することが正しい地上人生、これが地上人生の唯一の目的です。そのためには霊的真理に基づく霊主肉従、利他愛の実践、苦しみの甘受が必須です。それにより、上述の霊界人生への準備が整うことになります。また、地上人生においても積極的に霊的成長をなすことで、その人間を通してより多くの霊力(霊界の霊的影響力)が地上に及ぶようになります。地上への霊的真理の広まりが加速するということです。個人の霊的成長は個人の問題に留まりません。その霊的影響は波紋のように広がり人々の霊的覚醒を促します。霊的波紋・霊的覚醒の連鎖を生み出すのです。同時に課された霊的責任も大きくなりますが、最高に価値ある貢献になるのです。

以下は参加メンバーの感想です。


今回の読書会では「シルバーバーチの人生観」について学びました。私の地上的な人生観は、幼少期から家庭や学校などで作り上げられ、成人して社会に出るようになると、仕事や人間関係で仕上がっていった様に感じます。そんな中、シルバーバーチの霊訓に出会い、スピリチュアリズム普及会の存在を知り、その資料を読書会で学んでいくと、今までの自分自身にある人生観と言うものが霊的人生観としての正しい生き方や、霊的成長を意識するように変わっていきました。そこからの実践においては、まだまだ未熟過ぎるくらいで道半ばにも全然とどいてはおりませんが、イエスが伝導を行っていた時代やシルバーバーチが霊的真理を広めていた時代より今の時代は、スピリチュアリズム普及会さんによる細かくてわかりやすく作成された資料も加わり正しく学ぶことが可能になりました。本当に有り難いことであると今回の読書会で主催者の方ともお話し致しました。地上人生は一時的な仮の人生であること、その仮の地上人生は霊界人生のための準備期間であるなら、訓練場である地上で少しづつでも神の摂理に一致した生き方を実践していくよう心がけたいと思います。   50代女性


※リンクと資料の使用に関しては、スピリチュアリズム普及会の許可を得ています。