10月の読書会です。今回はスピリチュアリズムの二つの全体像、ニューズレターの創刊号と2号から学びました。
地上世界に展開するスピリチュアリズム運動は、神より地球人類救済の使命を受けたイエスが指揮する人類史上最大のプロジェクトです。スピリチュアリズム運動の総指揮者はイエスであり、イエスの指揮下にある大霊団が地上世界に働きかけています。スピリチュアリズム運動は『救済の観点』と『宗教の観点』の2つの視点から全体像を眺めることができますが、スピリチュアリズム運動はイエスと大霊団(霊界)が主導し、霊的真理を手段・武器として人類の救済・宗教革命を進めていくものです。
人類の救済と宗教革命は、どちらも霊界が主導して行われますが、地上では肉体を携えた人間が霊界の道具として働くことになります。肉体の死をへて肉体から解放された人間(霊)は、地上の人間とは比べ物にならない霊的視野を手にしています。それは、地上の人間よりもはるかに広く深い視野から物事の本質を判断できるということです。さらに、霊界では高級霊に属する大霊団が存在し、その大霊団を指揮するのがイエスです。神から与えられたイエスの使命・地上人類救済を成就するために、大霊団が絶えず働きかけています。霊的真理・霊的知識を知った地上の人間は、その道具として働くということです。そうした霊的事実を知るためにも基本的な霊的知識が必要になります。
救済の観点から見た全体像では、霊界主導で霊的真理(シルバーバーチの霊訓)が降ろされるまでのプロセスと人間が救済に至るまでのプロセス(自力救済のプロセス)を示しています。人間が救済・霊的救いに至るには、手にした霊的真理・知識を正しく学ぶことが不可欠です。そして、その土台の上に正しい信仰実践を積み重ねていきます。そうすることで、人間は霊的成長という真の救いを手にすることができます。文字にするとこのようになりますが、それは簡単なことではありません。生涯をかけて学びと信仰実践の努力を重ねてこそ、霊的成長という真の救いを手にし、霊界の道具としても働けるのです。重要な霊的知識を扱う者としての自身を振り返ると、どこまでも未熟で足りないことを突き付けられます。とても困難な道のりです。しかし、これは厳然とした事実であり、霊的成長と霊界の道具であることは同じ・イコールであり、それには生涯をかけた霊的真理の正しい学び、正しい信仰実践が死活的に重要だということなのです。
では、霊的成長・真の救いを手にするには、どのようなプロセスを踏めばよいのか?ということになりますが、そのために必要な実践項目は大まかに次のようになります。
①霊主肉従の努力
人間に内在する高次の意識・霊的意識を優位にし、肉体本能を霊的意識の支配下におくことで、肉欲物欲の放縦に流されない努力をする。これを霊主肉従の努力といいます。具体的には、性欲・物欲・名誉欲・支配欲・金銭欲など、この世的、物的な欲望と快楽に流されないよう歯止めをかけ、霊的真理を指針とした禁欲的生活の努力をする、ということです。
②利他愛の実践
自身の時間や金銭など多くの自己犠牲を伴う深い利他愛の実践が重要です。必要最低限の衣食住を手にできない人、生きる意義や目的を見失っている危機的な人など、助けを必要とする人々を支援するために、多くの犠牲を払っている方々がいます。とても尊い活動で、現在の地上世界においては必要不可欠な活動です。しかし、人間の根本的な救いは霊的救いです。それは霊的真理を伝え、真の救いへの道を人々にお示しすることです。本質的に最も価値のある利他的行為とは霊的真理の普及なのです。
③苦しみの甘受
苦しみや困難は、地上の人間なら誰しも避けたいものだと思います。その反面、苦しみや苦難が人間の精神性の成長に役立つ側面も人間は理解しています。それでも多くの人が本心では避けたいし、避けがたい時には不平不満や苦しみの渦に巻き込まれてしまうのものです。しかし、霊的事実・霊的視点から見たときに苦難は全て有難いものだということです。人の苦しみ・苦難は人間には計り知れないものだと思いますが、霊的真理・霊的事実に立脚したとき苦難は全て有難いものなのです。永遠の霊的視点に立ち、苦しみや苦難から教訓を学び取り、自身の更なる霊的成長への糧とすることで、真の救いへの道が開けていくのです。これが苦しみ・苦難の霊的意義であり、苦しみ・困難を霊的に活かすことこそが真に彩のある人生なのです。これが苦しみ・苦難の事実なのです。
霊界の道具として人々のために働くには霊的成長・自力救済のプロセスを同時に踏まなければならないことは上述しましたが、そのためには、霊的真理に基づく①霊主肉従の努力②利他愛の実践③苦しみの甘受の3つの実践項目が必須です。ニューズレターの創刊号ではスピリチュアリズムの本質、信仰実践と霊主肉従の努力について掘り下げて下さっています。また、ニューズレター2号では、③の苦しみの甘受についても同様に掘り下げて下さっています。霊的成長は3つの実践項目があってこそですが、今回は霊主肉従と苦しみの甘受について、ニューズレターから学びを深めました。
スピリチュアリズムの説く霊的真理には知識の側面がありますが、その霊的知識は日常に活かさなければ、その価値は無いということがよくわかる内容です。それは、日常生活で霊的真理を実践しなければならないということです。また、霊的真理はこの世的な知識や処世術、道徳的教えや既存の宗教とは本質的に次元が異なります。それは、霊的事実・霊的知識を土台とした最高で完璧な宗教ということが示しています。知識に裏付けされた信仰実践の超宗教ということを再確認することができました。
霊的成長のために重要な3つの項目の実践には困難が伴いますが、それぞれの実践項目は相互に深く関連し、切り離して考えることはできません。霊主肉従の努力がなければ、利他愛も苦しみの甘受も成すことはできないと私は考えます。そのためにも霊的真理の正しい理解が重要だと、改めて考える機会になりました。これまでの人類の歩みで、人間の本質は霊であるからこそ、その霊的本能から肉欲の放縦に歯止めをかけようとしたことがよく解りました。霊主肉従の努力は霊的人生の生命線です。霊的成長・霊的奉仕のための生命線です。清らかさを求めてこられた宗教者の苦悩・信仰者の苦悩に倣い、地上人生の最後まで霊主肉従の闘いを続けなければならないのだと、改めて覚悟を固めました。
ニューズレターから、地上の苦難には深い霊的意義があることを再確認することができました。地上世界は霊界と違い物質の世界であること、霊性の違う様々な人間が同じ空間に生きていること、様々な物的要素が価値判断の物差しになっていること、霊的なことの価値をほとんどの人間が理解していないのだと改めて確認することができました。霊的なものの見方ができない人々に対して憐れみと寛容の精神で臨み、霊的人生の価値をお示しする努力を続けるのだと、思いを新たにしました。人生に前向きさは必要ですが、永遠の霊的視野に立ち、霊的知識を土台とした神への信仰があってこそのポジティブシンキングだと再確認できました。霊的知識によって苦しみを受け止めても、少しづつ視野が狭くなることがあります。そうしたときは“シルバーバーチの霊訓”を読み、その御言葉を頼りとして心を静めなければなりません。節理の許す限りの援助を求め、苦しみを乗り越えられるよう神に祈ることしかありません。こうした霊的手段が唯一の方法なのです。
また、「自分を例外にしてはなりません。」とありますが、まさにそうだと思いました。神の摂理に例外はありませんし、摂理によって苦難も喜びも与えられています。神の摂理によって与えられた自身の全てを受け止めて、訪れる苦難を霊的な糧にしなければなりません。これからの人生への決意と覚悟を新たにすることができました。
霊的真理の普及による地球人類の救済は、霊界が主導して進められます。霊的真理を知った人間だからこそ、弛まない真理の信仰実践の重要性が理解できるはずです。肉体を携えた人間として、自らの弱さ醜さ足りなさを霊的視野で見つめ、乗り越えることができるのです。そうしてこそ、霊界の道具としての使命を果たせるのです。人々のためにお役に立てるということです。ともに頑張ってまいりましょう!
救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像 YouTube ↗
宗教の観点から見たスピリチュアリズムの全体像 YouTube ↗
ニューズレター創刊号 スピリチュアリズムは学問ではありません。霊的真理にもとづく実践的な生き方なのです ↗
ニューズレター創刊号 スピリチュアリストとしての霊的実践は、霊優位のための自己コントロールから始まります ↗
ニューズレター第2号 魂の成長は地上の苦難をプラス思考で乗り越えることによってなされます ↗
※リンクと資料の使用に関しては、スピリチュアリズム普及会の許可を得ています。
© 2018-2023 沖縄シルバーバーチ読書会. All Rights Reserved.