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【 2024年6月:内容と感想 】

6月の読書会です。今回はスピリチュアリズムの思想体系Ⅰの人間観から学びました。

思想体系Ⅰは人間を永遠の時間軸(霊的視点・永遠の時間)から考えるものです。霊的存在である人間は、神から分霊を授けられ肉体を携えて地上人生を歩みます。そして、肉体の死を迎えます。死の直後の目覚めの過程を経て、幽界での霊的浄化の時期(霊界への適応の準備期間)を過ごします。そして、霊的浄化を終えたのちには、それぞれの霊的成長度に見合った霊界へと帰ります。霊界では、霊的成長度も考え方も同じ霊的家族(類魂)の中に溶け込む?(永遠の個性はなくなりません。)ことになります。その世界は、地上世界とは比べようもない素晴らしい世界です。シルバーバーチは、霊界の素晴らしさを繰り返し語ってくれています。以下に引用します。   

あなた方はまだ、霊の世界の本当の素晴らしさを知りません。肉体の牢獄から解放され、望む所へは自由に行け、心で考えたことが形を取って眼前に現れ、好きなことにいくらでも専念でき、お金の心配がない……こうした霊界の生活と比べることができるものは、地上には存在しません。あなた方はまだ霊的世界の喜びを味わったことがないのです。地上の人間は、美しさの本当の姿を理解することはできません。霊の世界の光、色彩、景色、樹木、小鳥、川、渓流、山、花、こうしたものがどれほど美しいか、あなた方はご存じありません。     
シルバーバーチの教え(新版・上) 11章 死後の世界 ↗

地上は今まさに五月、辺りは美に包まれています。皆さんは大霊の顕現を至るところで目にしています。生命の息吹が辺り一面に広がっています。そして皆さんは花の美しさや芳香に触れて、神の御業(みわざ)は何と偉大なことかと感嘆しています。しかし、その美しさも霊の世界の美しさと比べるならば色あせて見えます。霊の世界には、地上の誰ひとり見たことがない花があり、色彩があります。地上にはない風景や森があり、小鳥もいれば植物もあります。小川もあれば山もありますが、どれ一つ取っても、地上のそれとは比較にならないほど美しいのです。そのうち皆さんも、その美しさを味わえる日がきます。そのときは、いわゆる「幽霊」になっています。    
シルバーバーチの教え(新版・上) 11章 死後の世界 ↗

霊界は素晴らしい世界ですが、そうした霊界での時を過ごす中で、一人の霊として再び地上人生を通して(再生して)学ばなければならないこと、地上人生を通してしか補うことができない霊的部分を自覚するようになります。また、霊的成長の足枷(カルマ)を地上人生で解消・返済しなければならないことも自覚します。他にも、地上世界への貢献のために自ら望んで再生を願い出る人間もいます。これらの要素が絡み合って再生人生を選択するのです。そうした再生人生を通して、類魂全体の霊的成長という目的も達成することができるのです。

今回は、壮大な思想体系Ⅰの中から、人間観について学びました。人間は肉体のみの存在ではありません。その本質は霊であるということです。スピリチュアリズム(シルバーバーチの霊訓)の教えによりそうした事実が明らかになりました。人間の身体は肉体と霊体からなる二重構造になっています。人間の肉体は幽質結合体・シルバーコードによって霊体との結合が維持されることで、物的生命を保つことができます。肉体の死とは、霊体と肉体を繋いでいるシルバーコードが完全に切れることを指します。それにより、霊体から肉体への生命エネルギーの供給・循環がなくなり肉体は朽ち果てます。肉体の死後にも永遠の生命である霊と魂は存続します。命の本質は霊にあるということが、このことからも解ります。

人間には心がありますが、人間の心はどこからくるのか、どのようにして成り立っているのか?現代科学ではその本質にたどり着くことができていません。また、潜在意識とは何なのか?顕在意識との関係はどうなっているのか?これらの問題にも答えを出せずにいるのです。心・意識の問題にもスピリチュアリズム(シルバーバーチの霊訓)は明確な答えを出してくれました。生命・命と同様に、心・意識が存在するのは、人間が霊的存在(神の分霊)であるからこそです。他の生命にはない高度な知性と自由意志があるのも人間が霊的存在であるからこそです。人間には顕在意識と潜在意識がありますが、潜在意識と呼ばれる意識は霊的意識のことを指します。霊的意識は、人間の脳を介して、そのごく一部が顕在意識として表現されます。また、人間の顕在意識は、脳から発生する本能的意識と脳を介した潜在意識(霊的意識)のごく一部がミックスされた状態で表現されます。霊的意識は利他的な方向を志向し、本能的意識は利己的な方向を志向します。動物は本能的意識のみの存在ですが、節理の枠をはみ出した極端な利己的行動をすることはありません。動物は必要な範囲での狩りや生殖をおこないますが、人間には自由意志が与えられるが故に、聖人のように奉仕人生を歩む人間もいれば、物的肉体的快楽に浸りきり、動物ではありえないほど肉欲物欲に溺れる人間もいます。こうした人間の心・生き方の違いの幅の大きさは、自由意志があるからこそなのです。自由意志を霊的視点から正しく行使することによって、人間は霊的成長という永遠の宝・真の幸せを手にすることができます。人間のみに与えられた自由意志と霊的責任の意味を正しく理解するうえでも、今回の人間観は本当に重要なのだと改めて再確認することができました。

地上の人間の本質は永遠不滅の霊ですが、肉体を携えた地上の人間は特殊な状態にあります。地上の人間は、霊的要素と肉体要素の二つに分けられます。そして、それらは霊、霊の心(魂)、霊体、肉の心(肉体本能)、肉体の5つから構成されます。霊的要素として霊、霊の心(魂)、霊体の3つがあります。肉体(物的)要素としては、肉の心(肉体本能)、肉体の2つがあります。その中で優先すべきは、霊であり霊的成長です。地上世界にあってもそれは大原則です。霊的成長があってこそ、地上世界にあっても霊的に生きることができるのです。霊的に生きるとは、心・自由意志を霊的に活用し、霊的成長の人生(奉仕の人生)を歩むことです。そう自覚することで、全てはそのための道具・手段となるのだと思います。それぞれの人生において、日常での生活・仕事などを通して成すべくことを自覚し、霊の宮としての肉体を良い状態に整え、心・精神の健全性を維持することができるのだと思います。こうした素晴らしい知識・事実を手にできたのも、親なる神の道具であるイエスとイエスの霊団により降ろされたシルバーバーチの霊訓と、それを体系化してくださった普及会の働きがあってこそです。感謝と同胞への奉仕の思いを胸に、先輩・同志と共に霊的人生の道を切り開く挑戦を最後まで続けてまいります。


スピリチュアリズムの思想体系Ⅰー人間観 前半部分のみ YouTube ↗

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スピリチュアリズムの思想[Ⅰ] 1.人間の身体構造について ↗




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